BIOFLOW-III レジストリーは、1,356人の患者が14か国43施設で登録されたOrsiroハイブリッド薬剤溶出ステントの12か月時点における標的血管不全(TLF)を主要評価項目とするオープンラベル臨床評価試験です。設定されたサブ解析項目は、糖尿病群、小血管群(対象血管経2.75㎜以下)、慢性閉塞病変群(CTO)、急性心筋梗塞群(AMI)があり、昨年同じ学会で発表されています。今回発表されたサブ解析結果は、タイプB2/C病変群(ACC/AHAガイドラインの定義による)で全体の55%(743人)の患者データによるものです。
比較的複雑病変の比率が高い集団を対象としたこのサブグループ解析の結果は、TLFが5.1%(12か月時点)、ステント血栓症が0.5%(12か月時点のDefinite or Probable)、デバイス成功率と手技成功率は、それぞれ99.3%と98.2%というすばらしい結果でした。そのことを踏まえ、Dr. Jan van der Heijdenは次のように述べました。「このサブ解析結果は、BIOFLOW-III試験の全患者群の結果と比肩しうるものであり、我々は複雑病変群におけるOrsiroの素晴らしい成績を確認できた。」
「BIOTRONIK社において我々は、臨床成績の向上と最高品質の手技に貢献することをコミットメントしております。そのことを特徴付ける我々独自のステントポートフォリオであるOrsiro薬剤溶出ステント、PRO-Kinetic Energyベアメタルステント、PK Papyrusカバードステントは、コミットメントを現す顕著な例です。」とBIOTRONIK社のバスキュラーインターベンション社長Dr. Daniel Bühlerは述べました。
Orsiro(オシロ)ハイブリッド薬剤溶出ステント
2011年に欧州で販売を開始したOrsiroハイブリッド薬剤溶出ステントは、バイオトロニック社の最新のステント開発技術を具現化しています。独特なハイブリッドソリューションとは、ステントの第1層被包膜であり受動的に作用するproBIOコーティング(血管組織とステント金属部との間に発生する金属イオンの溶出などの相互反応を最小化)と第2層で最初に血管組織と接触し能動的に作用するBIOluteコーティング(生体適合性が高くコーティング自体が分解しながらリマス薬剤を溶出し血管内皮細胞の増殖を抑制する。その後は生体吸収される)の2層の組み合わせによるものです。また、この薄いproBIOコーティングは、非常に薄いストラットとデリバリー性能が高いことで広く知られているPro-Kinetic Energyベアメタルステント(Orsiroのステントプラットフォーム)にも施されております。